白内障の手術と後期高齢者医療(窓口負担1〜3割・多焦点レンズは選定療養で差額が自己負担・片目ずつの手術と高額療養費)

白内障の手術で、保険が使われる部分と、自己負担になる部分を分けて整理します。

白内障の手術(水晶体再建術)は、後期高齢者医療の保険診療として受けられ、窓口で払う割合は1割・2割・3割のいずれかです。眼鏡をかける機会を減らす多焦点眼内レンズを選ぶと、その分の特別の料金は保険の対象外で、全額が自己負担になります。ここでは、厚生労働省の通知をもとに、保険が使われる範囲と自己負担になる範囲、片目ずつ手術を受けるときの考え方を整理します。手術の金額そのものは病院や手術の方法で変わるため、このページでは示しません。

保険診療の範囲と窓口負担

白内障の手術で濁った水晶体の代わりに入れる一般的な眼内レンズの費用は、診療報酬点数表の水晶体再建術に含まれ、保険診療として扱われます。窓口で払うのは、その保険診療の費用に、自分の負担割合(1割・2割・3割)をかけた額です。負担割合の判定は窓口負担割合の判定ページで確認できます。

2割負担の方には、外来の窓口負担の増え方を抑える配慮措置があります。外来で受けた手術がこの対象になるかどうかは、2割負担の配慮措置のページで上限の仕組みを確認してください。

多焦点眼内レンズ:選定療養の特別の料金

厚生労働省の通知(保医発0327第5号)により、令和2年4月1日から、眼鏡装用率の軽減効果を持つ多焦点眼内レンズの支給は選定療養として扱われています。通常の水晶体再建術は保険診療のまま、眼鏡をかける機会を減らす部分の費用だけを、患者が特別の料金として自分で払う形です。

特別の料金の部分は保険の対象ではないため、負担割合の1〜3割は適用されず、高額療養費の計算にも入りません。この点の取り扱いは、保険診療の自己負担分と区別された領収書で確認できます。

片目ずつの手術と高額療養費

白内障の手術は、片目ずつ別の日に受けることがあります。高額療養費は、厚生労働省の案内で、月単位の上限額を基本とする制度で、令和8年8月からは年間上限も加わります。同じ月に両目の手術を受けたときと、月をまたいで片目ずつ受けたときでは、上限の計算が月ごとに分かれる点に注意が必要です。

上限の金額は、年齢と所得の区分ごとに決まっています。外来の上限額と令和8年8月以降の見直しは、負担割合別の年間の自己負担で表にしています。入院して手術を受けるか、外来(日帰り)で受けるかによっても、適用される上限が変わることがあります。

あらかじめ上限額までの支払いにしたいときは、限度額の認定を受ける方法があります。申請先と手続きは限度額適用・標準負担額減額認定証の申請先の比較で確認できます。

手術前に病院で確認すること

手術のあとの眼鏡の扱いは、補聴器・眼鏡の購入費と後期高齢者医療で医療費控除の条件を整理しています。

よくある質問

白内障の手術では、窓口でどれくらい払いますか。

一般的な眼内レンズを使う水晶体再建術は保険診療で、窓口で払うのは保険診療の費用に自分の負担割合(1割・2割・3割)をかけた額です。金額は病院や手術の方法で変わるため、このページでは示していません。

多焦点眼内レンズを選ぶと、追加でいくらかかりますか。

厚生労働省の通知により、多焦点眼内レンズの支給は選定療養として扱われ、特別の料金は保険の対象外で全額自己負担です。目安は多焦点眼内レンズの費用から通常の眼内レンズの費用を引いた額に検査の費用を足した額で、実際の金額は病院ごとに決まります。病院で金額を確認してください。

片目ずつ別の月に手術を受けると、高額療養費はどうなりますか。

高額療養費は月単位の上限額が基本のため、同じ月に両目を手術したときと、月をまたいで片目ずつ受けたときでは、上限の計算が月ごとに分かれます。特別の料金の部分は高額療養費の計算に入りません。

この記事について

一般的な制度の説明であり、個別の手術の費用や自己負担額を示すものではありません。確認日は令和8年10月12日です。
出典:厚生労働省 保医発0327第5号(令和2年3月27日)、厚生労働省「高額療養費制度を利用される皆さまへ」(一次資料・出典一覧参照)。