75歳になると、それまでの健康保険や国民健康保険から自動的に後期高齢者医療制度へ切り替わります。加入の申請は不要ですが、届く書類や保険料が始まる時期には順序があります。ここでは確認すべきことを時系列で整理します。
手続きの順番(誕生日の前月から保険料の開始まで)
| 時期 | 何が起きるか | 確認すること | 詳しい説明 |
|---|---|---|---|
| 誕生日の前月(1日生まれは前々月) | 資格確認書または資格情報のお知らせ、案内書類が届く(多くの市区町村) | 届かない場合や内容が分からない場合は市区町村の窓口へ | 資格確認書と資格情報のお知らせの違い |
| 75歳の誕生日 | 申請なしで後期高齢者医療に切り替わる(生活保護を受けている方を除く) | 家族の健康保険の被扶養者だった方は、国民健康保険への切替など家族側の手続きが必要になることがある | 国民健康保険と後期高齢者医療保険の違い、外国籍の方は外国籍の方の加入 |
| 誕生日の翌月 | 保険料額が決まる | 被扶養者だった方は軽減(所得割なし・均等割2年間5割軽減)の対象か | 被扶養者だった人の保険料軽減 |
| その翌月分から | 保険料の納付が始まる(4月・5月生まれは7月開始) | 年間の保険料額の目安 | 保険料の目安試算、初年度の月割り |
| 加入時から毎年8月 | 窓口負担割合(1〜3割)が世帯の所得で判定され、毎年8月1日に年度の判定が切り替わる | 世帯に後から75歳になる家族がいると判定が変わる場合がある | 窓口負担割合判定 |
| 2年目以降の7月・8月 | 保険料額決定通知書(7月頃)と負担割合の判定結果(8月頃)が届く | 通知書の見方、減免が使えるか | 通知書の読み方/保険料の減免 |
| 年に数回(時期は自治体により異なる) | 医療費のお知らせ(医療費通知)が届く | 受診した内容と自己負担額が合っているか | 医療費のお知らせの見方/月ごとの全体像は後期高齢者医療の1年の流れ |
時期・様式は自治体により異なる場合があります。個別の手続きは、お住まいの市区町村の窓口でご確認ください。
75歳の前後で変わるもの(保険証・保険料・窓口負担・高額療養費・扶養)
| 項目 | 74歳まで(国民健康保険・会社の健康保険) | 75歳から(後期高齢者医療) | 詳しい説明 |
|---|---|---|---|
| 保険証 | 国民健康保険証や健康保険証。70歳から74歳は高齢受給者証もあわせて使う | 後期高齢者医療の資格確認書(マイナ保険証を登録済みなら資格情報のお知らせ)。高齢受給者証は使えなくなる | 資格確認書と資格情報のお知らせの違い |
| 保険料 | 国民健康保険は世帯主が世帯分をまとめて納める。会社の健康保険の被扶養者は自分では負担しない | 加入者一人ひとりが自分の保険料を負担する。被扶養者だった方には軽減がある | 国民健康保険と後期高齢者医療保険の違い/保険料の目安試算 |
| 窓口負担 | 70歳から74歳は2割、一定の所得がある方は3割(69歳までは3割) | 1割・2割・3割のいずれか。世帯の所得などで判定する | 窓口負担割合判定 |
| 高額療養費 | 加入している保険の区分ごとに、月ごとの自己負担限度額が決まる | 後期高齢者医療の区分ごとの限度額に変わる。誕生日が月の途中だと、その月だけ限度額の特例がある | 75歳の誕生月の高額療養費の特例 |
| 扶養 | 会社の健康保険の被扶養者でいられる | 被扶養者の区分がなくなり、加入と同時に被保険者本人になる。家族側で国民健康保険への切替などが必要になることがある | 被扶養者だった人の保険料軽減/任意継続・会社の健康保険の本人が75歳になったとき |
窓口負担の2割・3割は厚生労働省「70歳から74歳の方の医療費の窓口負担についてのお知らせ」を2026年10月14日に確認しました。個別の金額や手続きは、お住まいの市区町村・広域連合の窓口でご確認ください。
75歳到達時の自動加入
75歳になると、生活保護を受けている方を除き、加入の申請をしなくても自動的に後期高齢者医療制度へ切り替わります。それまでの健康保険証・保険料の納付は終了し、以後は後期高齢者医療の制度に基づいて医療機関を受診します。
資格確認書等が届く時期(誕生日の前月)
多くの市区町村では、誕生日の前月(1日生まれの方は前々月)に「資格確認書」及び案内書類一式が郵送されます。従来の紙の「被保険者証」は令和6年12月2日で新規発行が終了しており、現在はマイナ保険証を基本とする仕組みに移行しています。
マイナ保険証を登録済みの方には、資格確認書の代わりに「資格情報のお知らせ」が届く場合もあります。令和8年8月以降の交付区分は資格確認書と資格情報のお知らせの違いで、届く書類の見方は通知書の読み方で解説しています。
書類が届く時期・様式は自治体により異なります。届かない、または内容が分からない場合は、お住まいの市区町村の後期高齢者医療担当窓口にご確認ください。
家族の健康保険に関する追加手続き
それまで家族の勤務先の健康保険の被扶養者だった方は、その家族が引き続き会社の健康保険等に加入する場合、国民健康保険への切替手続きが別途必要になることがあります(国民健康保険に加入していた家族がそのまま制度に残る場合は、この手続きは不要です)。
後期高齢者医療制度には「被扶養者」という区分がなく、それまで保険料を負担していなかった方も、加入と同時に自分自身の保険料を負担することになります。ただし、加入前日に会社の健康保険等(被用者保険)の被扶養者だった方には軽減があります。
所得割は課税されず、均等割は加入から2年間5割軽減されます(市町村国民健康保険の被扶養者だった方は対象外)。詳しくは被扶養者だった人の保険料軽減をご覧ください。手続きの要否は市区町村により異なる場合があるため、お住まいの市区町村にご確認ください。
健康保険の任意継続や会社の健康保険の本人が75歳になる場合の資格喪失と手続きの順番は、任意継続・会社の健康保険の本人が75歳になったときの切り替えで説明しています。誕生日が月の途中のときの医療費の上限は75歳の誕生月の高額療養費の特例をご覧ください。
国民健康保険や会社の健康保険と後期高齢者医療制度の違いは、国民健康保険と後期高齢者医療保険の違いで整理しています。国民健康保険に残る家族の保険料については75歳で国民健康保険を抜けた後の家族の国民健康保険料をご覧ください。
人工透析など特定の疾病で高額療養費の限度額の特例を受けている方には、「特定疾病療養受療証」など別途申請が必要な書類がある場合もあります。当サイトでは高額療養費の限度額そのものの算定は扱っていないため、該当する場合は窓口にご相談ください。
保険料はいつから始まる?
保険料額は誕生日の翌月に決定され、その翌月分から納付が始まります(4月・5月生まれの方は7月開始)。年間の保険料額の目安は保険料の目安試算ページで確認できます。
窓口負担割合はどうなる?
医療機関の窓口で支払う割合(1〜3割)は、課税所得や年金収入等をもとに判定されます。ご自身の目安は窓口負担割合判定ページで確認できます。
75歳で加入したときも、負担割合は特別な扱いではなく、ほかの被保険者と同じ基準で判定されます。船橋市は、負担割合は8月1日から翌年7月31日までを1年度として、その年度の前年の所得に基づき、世帯単位で判定すると案内しています(令和8年度は令和7年中の所得等で判定)。
大阪府後期高齢者医療広域連合は、4月から7月までは前年度の課税所得等を判定に用いると案内しています。8月から翌年3月までは当該年度の課税所得等を用い、当該年度による判定を毎年8月1日に行います。
判定は住民票上の世帯単位で行われ、同じ世帯に複数の被保険者がいる場合は、課税所得は高い方の金額、「年金収入+その他の合計所得金額」は被保険者全員の合計をもとに判定します(大阪府後期高齢者医療広域連合の案内)。
そのため、同じ世帯の家族が後から75歳になって加入すると、世帯の判定が変わる場合があります。袋井市は、夫婦で国民健康保険に加入していた世帯の例を挙げています。妻が先に75歳になり、後から夫が加入した場合、夫の加入月末までは妻の1割が優先されます。
翌月からは、夫の所得が3割の水準であるため、夫婦ともに3割の判定になります。一方、夫が先に加入した場合は夫の所得で3割と判定され、後から加入する妻も3割になります。
これらは自治体が挙げた例で、ご自身の負担割合がいつ・何割になるかは、世帯の所得によって変わります。個別の判定はできないため、お住まいの市区町村の後期高齢者医療担当窓口にご確認ください。
その後の年次サイクル(7月・8月)
2年目以降は、毎年7月頃に保険料額決定通知書、8月頃に窓口負担割合の判定結果が記載された書類が届く年次サイクルに入ります。あわせて通知書の読み方もご確認ください。
親が75歳になる時期は、親本人の意向や、保険証・通知書類の置き場所を家族で話しておく機会にもなります。話の切り出し方と確認項目は親が元気なうちに確認しておくこと(親の介護の準備ガイド)にまとめられています。
75歳は運転免許の更新手続も変わる年齢です。認知機能検査などの対象と内容は75歳以上の運転免許更新の手続と免許返納で確認できます。
よくある質問
生活保護を受けている方を除き、申請は不要で、75歳の誕生日から自動的に後期高齢者医療制度へ切り替わります。
多くの市区町村では誕生日の前月(1日生まれの方は前々月)に郵送されます。届く時期・様式は自治体により異なるため、届かないときはお住まいの市区町村の後期高齢者医療担当窓口に確認してください。
後期高齢者医療制度には被扶養者の区分がないため、加入と同時にご自身の保険料を負担します。加入前日に会社の健康保険等の被扶養者だった方は、所得割は課税されず、均等割は加入から2年間5割軽減されます(市町村国民健康保険の被扶養者だった方は対象外)。
保険料額は誕生日の翌月に決定され、その翌月分から納付が始まります(4月・5月生まれの方は7月開始)。
なりません。負担割合は他の被保険者と同じ基準で、世帯の所得をもとに判定されます。ご自身の目安は窓口負担割合判定ページで確認でき、個別の判定はお住まいの市区町村の窓口で確認してください。
帯状疱疹などの予防接種については、高齢者の予防接種と後期高齢者医療の関係を説明しています。
加入手続き・書類が届く時期・保険料開始時期は奈良市「後期高齢者医療制度 新たに75歳になられる皆さまへ」を確認しました。
資格確認書・資格情報のお知らせについては厚生労働省 社会保障審議会医療保険部会資料を確認しました。
被扶養者だった方の軽減措置については三重県後期高齢者医療広域連合「保険料」を確認しました。
加入時の窓口負担割合は、船橋市「75歳以上になれば自己負担割合は1割ではないのですか。」(令和8年7月1日更新)、大阪府後期高齢者医療広域連合「自己負担割合」、袋井市「75歳に年齢到達して、後期高齢者医療制度に加入したときの注意事項について」を参考にしています。
奈良市の案内(前月の郵送、1日生まれは前々月)と三重県後期高齢者医療広域連合の案内(被扶養者だった方の保険料)は、2026年10月14日に原文を照らし直しました。
時期・様式は自治体により異なる場合があるため、詳細はお住まいの市区町村の窓口でご確認ください。
