机の上に置かれた聴診器

前立腺がん・前立腺肥大症の治療と窓口負担(後期高齢者医療)

検診と治療で、費用がかかる場面と保険が使われる場面を分けて整理します。

前立腺がんの検診(PSA検査)は、国の指針に定められたがん検診には含まれず、実施するかどうかと費用は自治体で異なります。病気が見つかって受ける診察・検査・治療は、後期高齢者医療の保険診療として、自分の負担割合(1割・2割・3割)で払います。割合は窓口負担割合の判定ページで確認できます。

ここでは、令和8年度の診療報酬点数表で確認した手術・放射線治療の点数から窓口負担の目安額を出し、検診の費用の違いを整理します。

検診(PSA)の費用は自治体で違う

厚生労働省の資料に示された国のがん検診の指針は、胃・子宮頸・肺・乳・大腸の5つで、前立腺は入っていません。前立腺の検診を行う自治体は、独自の事業として実施しています。

上の3市は例で、お住まいの自治体の対象年齢と費用は、市区町村の健康づくりの窓口で確認してください。健診の全体像は後期高齢者の健診の比較を参照してください。

手術・放射線・肥大症の手術の点数と窓口負担の目安

国立がん研究センターのがん情報サービスは、前立腺がんの治療として手術、放射線治療、薬物(ホルモン)療法などを示しています。令和8年度の診療報酬点数表(厚生労働省、告示第69号の医科点数表)で確認できた手術・放射線治療の点数と、1点10円で計算した窓口負担の目安です。入院費・麻酔・検査・薬剤・加算は含みません。

治療(点数表の項目)点数1割2割3割
前立腺がんの開腹手術(K843 前立腺悪性腫瘍手術)41,080点41,080円82,160円123,240円
腹腔鏡下手術(K843-2)77,430点77,430円154,860円232,290円
ロボット支援の手術(K843-4 腹腔鏡下前立腺悪性腫瘍手術・内視鏡手術用支援機器を用いるもの)95,280点95,280円190,560円285,840円
放射線治療 強度変調放射線治療(M001 3 イ 前立腺癌に対する前立腺照射・一連につき)96,500点96,500円193,000円289,500円
放射線治療管理料(M000 4 強度変調放射線治療)5,000点5,000円10,000円15,000円
前立腺肥大症の経尿道的手術(K841 1 電解質溶液利用)20,400点20,400円40,800円61,200円
前立腺肥大症の経尿道的手術(K841 2 その他)18,500点18,500円37,000円55,500円
経尿道的レーザー前立腺切除・蒸散術(K841-2 ホルミウム・ツリウム)20,470点20,470円40,940円61,410円
経尿道的レーザー前立腺切除・蒸散術(K841-2 その他)19,000点19,000円38,000円57,000円

手術の目安額は、3割の方でも自己負担が月の上限(高額療養費)で止まる場合があります。ホルモン療法の薬代は、使う薬の薬価で変わるため表には載せていません。

保険の範囲が限られる治療もあり、がん情報サービスは、フォーカルセラピーのうち保険適用されているものは「永久挿入密封小線源療法」に限られると説明しています。粒子線治療(陽子線・重粒子線)は、厚生労働省の先進医療会議の資料(令和7年12月4日)で、陽子線の保険適用の欄に「限局性及び局所進行性前立腺癌(転移を有するものを除く)」が載っており、重粒子線は前立腺がんが保険適用の欄に載っていません。保険外の治療を受ける場合は、保険外の部分が全額自己負担になるため、病院に保険診療か先進医療かを確認してください。

月の上限は既存ページで確認

手術や放射線治療で医療費が大きくなる月は、高額療養費の上限で自己負担が止まります。割合別の上限額の表と3割の方の計算の流れは手術入院の月の自己負担にあります。放射線治療などで通院が続く場合の外来の見方はがん治療と後期高齢者医療を、2割の方の外来の配慮措置は2割負担の配慮措置を参照してください。上限までの支払いにする手続きは限度額適用・標準負担額減額認定証の申請先の比較にあります。

治療を決める前に確認すること

よくある質問

前立腺がんの検診(PSA)は無料ですか。

国のがん検診の指針に前立腺は含まれず、実施の有無と費用は自治体で異なります。八潮市は1,200円(70歳・75歳は無料)、新潟市は後期高齢者医療の加入者は無料、真岡市は100円と案内しています。お住まいの自治体にご確認ください。

前立腺がんの治療は窓口で何割払いますか。

手術料だけの目安は、開腹の前立腺悪性腫瘍手術(41,080点)で1割41,080円、2割82,160円、3割123,240円です。ロボット支援(95,280点)は1割95,280円、2割190,560円、3割285,840円です。入院費・麻酔・検査・薬剤は別で、先進医療など保険外の部分は対象外です。

手術で医療費が高くなったときの上限はありますか。

高額療養費の月の上限があります。割合別の上限額は「手術入院の月の自己負担」のページの表で確認できます。個別の適用は区分によるため、広域連合や市区町村の窓口でご確認ください。