重度心身障害者医療費助成(福祉医療)と後期高齢者医療の関係(対象の手帳等級・窓口負担・申請先)

福祉医療の助成を75歳以上の方が使うときの扱いを、都道府県・市の公式案内で整理します。

重度心身障害者医療費助成(東京都ではマル障、一般に福祉医療と呼ばれる制度)は、障害者手帳の等級などが一定以上の方の医療費の自己負担分を、都道府県と市区町村が助成する制度です。対象の等級、所得制限、窓口負担、後期高齢者医療の扱いは、都道府県・市区町村ごとに異なります。ここでは、東京都・埼玉県・兵庫県・札幌市の公式ページの記載を並べ、申請先と確認のしかたを整理します。後期高齢者医療そのものの窓口負担割合は窓口負担割合の判定ページで確認できます。

4つの地域の対象と窓口負担の比較

公式ページに書かれている内容を表にしました。ほかの地域の制度は、表の地域と違うことがあります。助成の有無・所得制限・窓口での支払い方(現物給付か、あとから戻る償還払いか)は、お住まいの市区町村で確認してください。

地域・制度名対象の手帳等級など後期高齢者医療の扱い所得制限・窓口負担
東京都「心身障害者医療費助成制度(マル障)」身体障害者手帳1級・2級(内部障害は3級も)、愛の手帳1度・2度、精神障害者保健福祉手帳1級後期高齢者医療の被保険者で住民税が課税されている方は対象除外。65歳以上になってはじめて対象の等級に該当した方なども除外扶養親族の数に応じた所得制限基準額あり。助成の対象は医療保険の対象となる医療費・薬剤費等
埼玉県「重度心身障害者医療費助成制度」身体障害者手帳1〜3級、療育手帳マルA・A・B、精神障害者保健福祉手帳1級(令和8年1月から2級も)後期高齢者医療制度の障害認定を受けている方を対象に含む。平成27年1月1日以降に65歳以上で新たに手帳の交付を受けた方は対象外特別障害者手当に準じた所得制限あり。市町村により要件が異なる場合あり
兵庫県「高齢重度障害者医療費助成事業」後期高齢者医療の被保険者で、身体障害1級・2級、療育手帳A判定、精神障害者保健福祉手帳1級後期高齢者医療の被保険者が対象の事業市町村民税所得割税額23.5万円未満。通院は1保険医療機関等あたり1日600円(低所得者400円)を限度に月2回まで、入院は定率1割(月額上限2,400円、低所得者1,600円)。市町によって異なる場合あり
札幌市「重度心身障がい者医療費助成」身体障害者手帳1〜3級(3級は内部障害など)、療育手帳A・重度、精神障害者保健福祉手帳1級65歳以上の方は、後期高齢者医療制度に加入していることが要件主たる生計維持者の前年(1〜7月の助成月は前々年)の所得が限度額未満であること

窓口負担の扱いと助成の範囲

後期高齢者医療の窓口負担は、所得に応じて1割・2割・3割です。福祉医療の助成は、この医療保険を使った後の自己負担分の一部または全部を助成する仕組みです。どこまで助成されるかは地域で異なり、兵庫県のように通院・入院で自己負担の上限を決めている例もあります。

助成の対象は、東京都の案内では医療保険の対象となる医療費・薬剤費等で、健康診断、予防接種、薬の容器代、差額ベッド代などは対象になりません。埼玉県も同様に、薬の容器代・予防接種・おむつ代・差額ベッド代・文書料などを対象外としています。

窓口で自己負担分を支払うのか、受給者証を示して支払いを少なくできるのか(現物給付)、いったん支払ってあとから戻るのか(償還払い)も地域で異なります。埼玉県は現物給付(窓口無料化)について案内しています。お住まいの地域の方法は、市区町村の担当窓口で確認してください。

申請先と確認のしかた

対象になるかわからないときは、市区町村の障害福祉担当課(福祉医療の担当課)に、障害者手帳の等級、加入している医療保険(後期高齢者医療かどうか)、市区町村民税の課税状況を伝えて問い合わせてください。後期高齢者医療の資格確認書等の再交付や届出は、資格確認書の再交付で整理しています。

よくある質問

Q重度心身障害者医療費助成は、後期高齢者医療と両方使えますか?
A

助成は医療保険を使った後の自己負担分が対象で、後期高齢者医療の被保険者も対象にしている都道府県が多くあります。ただし、制度の名前、対象の手帳の等級、所得制限、窓口での支払い方は都道府県・市区町村で異なります。お住まいの市区町村の担当窓口で確認してください。

Q75歳を過ぎてから障害者手帳を取った場合も対象になりますか?
A

東京都(マル障)は、65歳以上になってはじめて対象の等級に該当した方を対象から除いています。埼玉県も、平成27年1月1日以降に65歳以上で新たに対象の手帳の交付を受けた方を対象外としています。一方、後期高齢者医療の障害認定を受ける方法など、別の入り口がある地域もあります。個別の取り扱いは市区町村で確認してください。

Q申請はどこにしますか?
A

東京都・埼玉県・兵庫県とも、申請は住所地の市区町村(区市役所・町村役場)の窓口です。札幌市は区役所の福祉助成係で受け付け、65歳以上の方は後期高齢者医療に加入していることが要件です。

Q所得制限はありますか?
A

東京都は扶養親族の数に応じた所得制限基準額があり、後期高齢者医療の被保険者で住民税が課税されている方は対象除外です。埼玉県は特別障害者手当に準じた所得制限、兵庫県は自立支援医療の基準を準用した所得制限があります。基準は毎年見直されることがあるため、最新の額は市区町村で確認してください。

この記事について

確認日: 2026-10-10。一般的な制度の説明であり、個別の助成の可否や自己負担額を示すものではありません。助成の有無・所得制限・窓口での支払い方は、お住まいの市区町村で確認してください。
出典:東京都福祉局「心身障害者医療費助成制度(マル障)」、埼玉県「重度心身障害者医療費助成制度」、兵庫県「高齢重度障害者医療費助成事業」、札幌市「重度心身障がい者医療費助成」(一次資料・出典一覧参照)。