変形性膝関節症で膝に注射を受ける日の注射手技の料金は80点、運動器リハビリは1単位185点(届出区分Ⅰの場合)です。窓口で払うのは、点数に10円をかけた額の1割・2割・3割で、注射手技は80円・160円・240円、リハビリ1単位は185円・370円・555円です。
ここで扱うのは1回あたりの額です。月の外来上限(一般22,000円など)の表は、負担割合別の年間自己負担と高額療養費の自動振り込みに任せ、このページでは再掲しません。骨の病気の検査や予防の管理料は骨粗しょう症の骨密度検査と窓口負担にまとめています。
関節注射の回数と1回の窓口額
ヒアルロン酸ナトリウムの関節注射薬(代表例はアルツディスポ関節注25mg)の添付文書では、通常、1週間ごとに連続5回、膝関節腔内に注射するとされています。症状の改善が見られない場合は、5回を限度として投与を中止するとされています。つまり、5週間ほぼ毎週の通院になるのが標準の流れです。
診療報酬の点数表では、関節腔内注射(G010)は1回80点です。1点は10円なので800円、窓口負担は次のとおりです。薬そのものの代金(薬剤料)、診察料、検査料は別にかかります。
| 項目 | 点数 | 1割 | 2割 | 3割 |
|---|---|---|---|---|
| 関節腔内注射(手技・1回) | 80点 | 80円 | 160円 | 240円 |
| 同・5回(1クール) | 400点 | 400円 | 800円 | 1,200円 |
薬剤料は製剤ごとの薬価で決まり、このページでは金額を示しません。注射を受ける日の総額は、この手技料に薬剤料と診察料を足して、医療機関の請求で決まります。
運動器リハビリの点数・150日・月13単位
膝の運動器リハビリテーション料(H002)は、医療機関が届け出ている区分で1単位の点数が違います。理学療法士が行う場合、区分Ⅰは185点、区分Ⅱは170点、区分Ⅲは85点です。窓口額は次のとおりです。
| 届出区分(1単位) | 点数 | 1割 | 2割 | 3割 |
|---|---|---|---|---|
| 運動器リハビリ料(Ⅰ) | 185点 | 185円 | 370円 | 555円 |
| 運動器リハビリ料(Ⅱ) | 170点 | 170円 | 340円 | 510円 |
| 運動器リハビリ料(Ⅲ) | 85点 | 85円 | 170円 | 255円 |
点数表では、1日に算定できるのは患者1人につき6単位まで(厚生労働大臣が定める患者は9単位まで)です。1日2単位なら、区分Ⅰで370点、窓口額は370円・740円・1,110円(1割・2割・3割)です。
算定できる期間は、発症、手術、急性増悪または最初に診断された日から150日が限度です。ただし、治療を続けることで状態の改善が期待できると医学的に判断される場合などは、150日を超えても算定できます。要介護被保険者等ではない患者が150日を超えて受けるときは、1か月に13単位までです。区分Ⅰの13単位は2,405点で、窓口額は2,405円・4,810円・7,215円(1割・2割・3割)が上限の目安です。日数と単位の考え方の全体は疾患別リハビリの算定日数の上限にまとめています。
リハビリを受ける日は、湿布や温熱・電気などの消炎鎮痛等処置(J119・35点)を別に払う必要がありません。点数表で、運動器リハビリ料の所定点数に含まれると定められているためです。
ひと月の通院を足し合わせた例
ある月に、注射を毎週1回の5回、リハビリ(区分Ⅰ)を週2回・1回2単位で4週受けたと仮定します。診察料と薬剤料は別なので、含めずに手技とリハビリだけを足します。
| 内訳 | 点数 | 医療費(10割) |
|---|---|---|
| 関節腔内注射 80点×5回 | 400点 | 4,000円 |
| 運動器リハビリ(Ⅰ)185点×16単位 | 2,960点 | 29,600円 |
| 合計 | 3,360点 | 33,600円 |
この33,600円の窓口額は、1割で3,360円、2割で6,720円、3割で10,080円です。薬剤料や診察料を足すとこの額より増えるため、実際の額は医療機関の領収書で確認してください。月の外来上限に届く目安と戻り方は、冒頭でリンクした各ページにあります。
よくある質問
ヒアルロン酸注射は、1回いくらかかりますか。
注射の手技料は点数表で80点(800円)で、窓口は1割80円・2割160円・3割240円です。薬剤料と診察料が別にかかるため、総額は製剤と医療機関で変わります。
リハビリは何日まで保険で受けられますか。
運動器リハビリは、発症、手術、急性増悪または最初に診断された日から150日が限度です。改善が期待できると医学的に判断される場合などは、150日を超えて算定できます。
リハビリの日に湿布や電気治療の料金は別にかかりますか。
点数表では、消炎鎮痛等処置はリハビリ料の所定点数に含まれるとされています。リハビリを受けた日は、別に算定されません。
一般的な制度の説明であり、個別の治療の費用や保険適用の可否を示すものではありません。確認日は令和8年10月20日です。
出典:厚生労働省 令和8年度診療報酬点数表(G010・H002・J119・第7部通則)、PMDA「アルツディスポ関節注25mg 添付文書」(一次資料・出典一覧参照)。
