後期高齢者医療の在宅酸素・CPAPの窓口負担(1〜3割・高額療養費)

在宅酸素療法やCPAPを使うときの自己負担の割合、機器の費用の扱い、高額療養費の考え方を整理します。

在宅酸素療法やCPAPなどの在宅療養は、診療報酬点数表に載っている保険診療で、窓口で支払う割合は所得に応じた1割・2割・3割です。機器の費用も加算として保険の中で評価されています。点数表の点数から、1〜3割の月額の目安を試算します。

在宅酸素・在宅の医療機器の窓口負担

在宅酸素療法や、在宅持続陽圧呼吸療法(CPAP)などの在宅療養は、診療報酬点数表の在宅医療に、在宅療養指導管理料として載っている保険診療です(確認日2026年10月12日)。保険診療であれば、窓口で支払う割合は、高齢者の医療の確保に関する法律第67条のとおり1割・2割・3割です。割合は窓口負担割合の判定で確認できます。

機器の費用と月額の試算

厚生労働省が公開している診療報酬の算定方法(告示)には、在宅療養指導管理料(医師の指導管理の費用)と、機器を使った場合に加える在宅療養指導管理材料加算(機器の費用)が別々に載っています。加算は3か月に3回までで、毎月算定できます。点数は次のとおりです(令和8年6月の診療報酬改定後。1点は10円)。

区分点数
在宅酸素療法指導管理料(チアノーゼ型先天性心疾患以外)2,400点
酸素濃縮装置加算4,000点
在宅持続陽圧呼吸療法指導管理料2240点
在宅持続陽圧呼吸療法用治療器加算(CPAPを使用した場合)960点

在宅酸素療法で酸素濃縮装置を使う月は、指導管理料と装置加算の合計が6,400点(64,000円)です。CPAPで指導管理料2を算定する月は、治療器加算と合わせて1,200点(12,000円)です。この2つだけを取り出した自己負担は次の額です。

窓口負担割合在宅酸素(6,400点)CPAP(1,200点)
1割6,400円1,200円
2割12,800円2,400円
3割19,200円3,600円

実際の請求には、診察料や検査、薬の費用、酸素ボンベ加算などが加わります。在宅酸素療法と在宅持続陽圧呼吸療法など、複数の指導管理を同じ月に行うときは主たる指導管理の点数のみを算定する決まりもあるため、上の表は目安です。月々の正確な額は医療機関の請求内訳で確認してください。

高額療養費の対象になるか

保険診療の自己負担なので、高額療養費の対象です。厚生労働省の資料では、70歳以上の外来には個人ごとの上限額があり、院外処方の薬代も含めて同じ月の自己負担を合算します。令和8年8月診療分から、外来の上限額は2割の方(一般Ⅱ)で月22,000円(年間上限216,000円)です(東京都後期高齢者医療広域連合の案内による)。上の試算では、在宅酸素の2割負担が12,800円なので、診察料や薬代などを合わせて22,000円を超えた分が払い戻しの対象になります。

3割の方には外来だけの上限はなく、外来と入院を世帯で合算した月額上限(現役並み所得Ⅰで85,800円+(10割分の医療費-286,000円)×1%)が使われます。上の試算の19,200円だけでは届かないため、払い戻しがあるのは、高額な治療や入院が重なった月です。区分ごとの額は窓口負担割合と高額療養費の区分で比べられます。

関連する在宅医療のページ

医師が自宅に来る診療は訪問診療・往診を、訪問看護の費用は訪問看護の費用を、自己負担の区分は窓口負担割合と高額療養費の区分をご覧ください。

確認する先

割合は資格確認書で、毎月の請求内訳は医療機関で、高額療養費は広域連合で確認できます。お住まいの広域連合は都道府県別の一覧から探せます。

よくある質問

在宅酸素の機器代も1〜3割の負担ですか。

酸素濃縮装置加算(4,000点)は保険診療の加算なので、窓口負担は1〜3割です。指導管理料と合わせた月6,400点では、1割で6,400円、3割で19,200円が目安です。

CPAPも同じ扱いですか。

在宅持続陽圧呼吸療法指導管理料と治療器加算が点数表に載っており、窓口負担は1〜3割です。指導管理料2とCPAPの治療器加算(960点)の月1,200点なら、1割で1,200円が目安です。

高額療養費の対象になりますか。

保険診療の自己負担なので対象です。1割・2割の方は外来の個人ごとの上限額、3割の方は世帯ごとの月額上限が使われます。