整骨院や接骨院で柔道整復師の施術を受けるとき、健康保険の対象になるのは限られた場合だけです。大阪市の案内では、保険が使えるのは骨折・脱臼・打撲・ねんざ(いわゆる肉ばなれを含む)で、単なる肩こりや筋肉疲労は対象にならず、全額自己負担になります。ここでは後期高齢者医療の被保険者向けに、対象の線引きと注意点を整理します。
保険が使える負傷と使えない場合
静岡県の保険者向けの手引き(令和6年10月版)では、支給の対象を「外傷性が明らかなもの」としています。外傷性とは、関節などの動く範囲を超えたねじれや外からの力で体の組織が傷ついた状態のことで、傷ついた状態が慢性になっていないことも条件です。内科的な原因による疾患や、単なる肩こり、筋肉疲労は対象外です。入院中の施術も、支給の対象外として書かれています。
医師の同意が必要なとき
- 骨折・脱臼は、応急手当をする場合を除き、あらかじめ医師の同意が必要です。
- 打撲・ねんざは、医師の同意は不要です。
はり・きゅうやマッサージのように同意書が前提になる施術とは扱いが違います。そちらははり・きゅう・マッサージの療養費で整理しています。
病院で治療中のとき・部位数と期間
大阪市の案内では、保険医療機関(病院、診療所など)で同じ負傷の治療中は、整骨院で施術を受けても保険の対象になりません。静岡県の手引きにも、保険医療機関で同じ負傷を治療中の場合は支給しないと書かれています。
また、静岡県の手引きでは、後療料・施療料・罨法料などについて、3部位以上の場合と5か月を超える場合は減額(逓減)の対象になると整理されています。減額の割合は改定で変わるため、この記事では示しません。施術料金の詳細は施術所で確認してください。
施術を受けるときの確認
- 柔道整復師は、患者に代わって保険請求をすることが認められています。このため、自己負担分を支払って施術を受けられます。
- 施術を受けたときは、「療養費支給申請書」の施術箇所や回数を確認したうえで署名します。
- 領収書は必ず受け取ります。大阪市の案内では、柔道整復等の施術は医療費控除の対象になるとされています。
問い合わせ先
支給の可否を決めるのは、保険者である後期高齢者医療広域連合です。個別の施術が対象になるかどうかは、このサイトでは判断できません。広域連合は都道府県別の一覧から確認できます。装具の費用は治療用装具の療養費もあわせてご覧ください。
一般的な制度の説明であり、個別の施術の支給可否や支給額の判断は行っていません。確認日は令和8年10月1日です。
出典:大阪市「整骨院・接骨院、はり・きゅう・あん摩・マッサージのかかり方」、静岡県「柔道整復師の施術に係る療養費の手引き(保険者担当用)」令和6年10月版(一次資料・出典一覧参照)。