株式配当など金融所得を窓口負担・保険料に反映する改正(令和8年6月公布)

後期高齢者医療の判定に、確定申告をしていない株式の配当も含める改正の内容を整理します。

令和8年6月5日に公布された「健康保険法等の一部を改正する法律」により、後期高齢者医療では、上場株式の配当などの金融所得も、保険料の計算と窓口負担割合の判定に反映されることになりました。施行日は「公布後5年以内に政令で定める日」で、まだ始まっていません。今すぐ必要な手続きもありません。ここでは、今の扱いとの違い、対象外のもの、見込みのスケジュールを厚生労働省の資料で確認します。

今の扱い(確定申告の有無で変わる)

厚生労働省の資料では、現在の制度は次のとおりです。

このため、同じ収入でも、確定申告をしたかどうかで窓口負担割合や保険料が変わる場合があります。確定申告をしたときの影響は株式の配当・譲渡所得を確定申告したときの影響で説明しています。

改正で変わること

厚生労働省が示した例

厚生労働省の資料に、現状の不公平を示す例が載っています。夫婦ともに後期高齢者で、本人の収入が年金230万円と上場株式の配当50万円、配偶者の収入が基礎年金83万円の場合です。

配当の確定申告窓口負担割合保険料(夫婦の例)
する2割年169,978円(月14,165円)
しない(源泉徴収のみ)1割年118,928円(月9,911円)

これは、厚生労働省が不公平を説明するための例で、お住まいの地域の保険料や、ご自身の負担割合を示すものではありません。改正後は、申告の有無にかかわらず金融所得が判定に入るため、この差がなくなる見込みです。

施行日と見込みのスケジュール

法律の概要では、金融所得を反映する部分の施行日は「公布後5年以内に政令で定める日」です。具体的な日付は、政令が出るまで決まりません。

厚生労働省の資料は、システムの改修に2年程度かかる前提で、次の流れを「見込み」として示しています。他の要因で後ろにずれる可能性があるとも書かれています。

窓口負担割合の判定の考え方は、今のところ変わっていません。現在の判定は窓口負担割合の判定ページで確認できます。見直しがあり得る場面は窓口負担割合が見直される場面にまとめています。

確認先

ご自身の窓口負担割合と保険料は、お住まいの広域連合または市区町村の窓口で確認できます。連絡先は広域連合の連絡先一覧にまとめています。個別の判定は、このサイトではできません。

よくある質問

Qこの改正は、もう始まっていますか?
A

始まっていません。法律は令和8年6月5日に公布されましたが、金融所得を反映する部分の施行日は「公布後5年以内に政令で定める日」とされ、まだ具体的な日付は決まっていません。

Q今すぐ、何か手続きが必要ですか?
A

厚生労働省の資料では、金融機関が提出する法定調書を使って把握するため、個人の事務負担等が増えることはないとされています。現時点で、加入者が新しく届け出る手続きの案内はありません。

QNISAの配当や売却益も反映されますか?
A

厚生労働省の資料では、非課税のNISAは対象外です。

Q今の窓口負担割合は、どう決まっていますか?
A

現在の制度では、確定申告をした所得は市町村が把握できて判定に使われます。上場株式の配当などを源泉徴収だけで済ませ、確定申告をしていない場合は、市町村が把握できず反映されません。

この記事について

確認日: 2026-10-10。一般的な制度の説明であり、個別の窓口負担割合や保険料を示すものではありません。政令で施行日や詳細が定まると、内容が変わることがあります。厚生労働省の最新の案内でご確認ください。
出典:厚生労働省「健康保険法等の一部を改正する法律(令和8年法律第31号)の概要」、厚生労働省「後期高齢者医療制度における金融所得の公平な反映」(一次資料・出典一覧参照)。