机の上に置かれた聴診器

禁煙治療の保険適用条件と窓口負担(後期高齢者医療)

ニコチン依存症管理料を保険で受ける条件、回数、窓口負担の考え方を整理します。

禁煙外来での治療は、条件を満たせば後期高齢者医療の保険診療(ニコチン依存症管理料)で受けられ、窓口で払う割合は1割・2割・3割のいずれかです。通知に、後期高齢者を除く年齢の上限は書かれていません。

ここでは、厚生労働省の令和8年度改定の点数表と留意事項通知をもとに、適用の条件、12週間の流れ、管理料の点数から見た窓口負担の目安を整理します。薬代・再診料・検査料などは含みません。

保険で受けられる条件

留意事項通知には、次の3つがすべて必要と書かれています。

加熱式たばこを吸っている人も、標準手順書に沿って禁煙治療を行う対象です。後期高齢者医療の被保険者に限った別の条件や読み替えは、確認した資料にはありませんでした。

12週間・計5回の流れと再度の治療

通知では、初回の算定日から12週間にわたり計5回の禁煙治療を行った場合に算定するとされています。標準手順書では、初回の診察のあと、2週間後・4週間後・8週間後・12週間後に再診します。

一度治療を受けたあとに再度受ける場合は、初回の算定日から起算して1年を超えた日からでなければ、再度算定できません。起算するのは前回の初回算定日で、最後に受診した日ではありません。

2回目から4回目は、初回と同じ医師であるなどの条件を満たせば、情報通信機器(オンライン)で受ける方法もあります。初回と5回目は対面が前提です。

窓口負担の考え方

令和8年度の医科点数表の管理料1は、初回230点、2〜4回目は対面184点(情報通信機器155点)、5回目180点です。対面で5回受けた場合の管理料の合計は962点で、1点は10円なので9,620円です。窓口で払うのはこの額に負担割合をかけた額で、1割なら約962円、2割なら約1,924円、3割なら約2,886円になります。

月単位の自己負担の上限(高額療養費)は、負担割合別の年間の自己負担で表にしています。上の目安は上限に届く額ではありませんが、ほかの外来と合わせた月の合計では変わることがあります。

受診前に確認すること

よくある質問

75歳以上でも禁煙治療は保険で受けられますか。

厚生労働省の通知に、後期高齢者を除く年齢の上限は書かれていません。TDSで診断され、35歳以上は喫煙本数×喫煙年数が200以上で、直ちに禁煙を希望し文書で同意していれば、保険診療の対象です。

禁煙治療の窓口負担はいくらですか。

管理料だけなら、対面で5回受けて962点(9,620円)に負担割合をかけた額です。再診料や薬代などは別なので、合計は医療機関で確認してください。

禁煙に失敗したら、すぐにもう一度受けられますか。

通知では、初回の算定日から1年を超えた日からでなければ再度算定できないとされています。

この記事について

一般的な制度の説明であり、個別の治療の費用や自己負担額を示すものではありません。確認日は令和8年10月14日です。
出典:厚生労働省 令和8年度診療報酬改定 医科点数表・留意事項通知(保医発0305第6号)、厚生労働省告示第69号 医科点数表、厚生労働省 e-ヘルスネット「禁煙治療ってどんなもの?」、禁煙治療のための標準手順書 第8.1版(一次資料・出典一覧参照)。