国民健康保険に残る家族の平等割軽減(特定世帯・特定継続世帯)

夫婦のどちらかが75歳で後期高齢者医療に移り、国民健康保険に残る家族の保険料にかかる平等割の軽減です。

国民健康保険に入っていた人が75歳になると、国民健康保険を抜けて後期高齢者医療に移ります。残る家族が国民健康保険の被保険者1人だけになる世帯には、世帯ごとにかかる「平等割」が、移行月から5年を経過する月まで2分の1、その翌月から8年を経過する月まで4分の1軽減される仕組みが、国民健康保険法施行令に定められています。この記事では条文の内容だけを整理し、金額は断定しません。

軽減の内容(特定世帯・特定継続世帯)

国民健康保険料(税)は、被保険者1人ごとにかかる均等割と所得割に、市区町村によっては世帯ごとにかかる平等割を加えて計算します。国民健康保険法施行令第29条の7は、平等割の算定について次の2つの世帯を定めています。

世帯の区分期間平等割
特定世帯特定月(75歳になる誕生日の前日の属する月)以後、5年を経過する月まで通常額の2分の1
特定継続世帯特定月以後5年を経過する月の翌月から、8年を経過する月まで通常額の4分の3(4分の1の軽減)

つまり、国民健康保険に残る人の平等割は、移行から5年を経過する月までは半分、その後の3年間は4分の1軽減されます。8年を経過した月の翌月からは通常の額に戻ります。

対象になる世帯・ならない世帯

条文は、次の人がいる世帯を対象にしています。75歳になって後期高齢者医療の被保険者となったことで国民健康保険の資格を失った人(特定同一世帯所属者)と、資格を失った日の前日以後、継続して同じ世帯に属している国民健康保険の被保険者です。そのうえで、世帯に他の国民健康保険の被保険者がいない場合に限ると書かれています。

軽減の対象になる保険料の範囲

施行令で特定世帯・特定継続世帯の定めがあるのは、基礎賦課額(医療分)、後期高齢者支援金等賦課額(支援金分)、子ども・子育て支援納付金賦課額(子ども・子育て支援金分)の平等割です。介護納付金賦課額(介護分)の平等割の規定には、この定めがありません。

また、この軽減は世帯の所得に応じた7割・5割・2割の軽減とは別の規定です。両方に当てはまる場合の計算の順序や、平等割そのものの有無・額は市区町村ごとに異なるため、この記事では計算例を示していません。後期高齢者医療側の保険料は保険料の目安試算ページ、国民健康保険との仕組みの違いは国民健康保険・健康保険と後期高齢者医療の違いで確認できます。

確認する先

国民健康保険料(税)の額は市区町村が決めます。移行後の通知書で平等割がどう扱われているかは、お住まいの市区町村の国民健康保険の窓口に確認してください。75歳になる前後の手続き全体は75歳になったら最初に確認することにまとめています。

よくある質問

Q75歳になった人が国民健康保険を抜けると、残った家族の国民健康保険料は必ず下がりますか?
A

必ず下がるとは言えません。被保険者が1人減るので均等割は1人分なくなりますが、所得割は残った人の所得で決まり、料率や平等割の有無・額は市区町村ごとに異なります。残る被保険者が1人だけの世帯には、平等割が一定期間軽くなる仕組みがあります。金額はお住まいの市区町村の国民健康保険の窓口で確かめてください。

Q特定世帯と特定継続世帯は、申請しないと軽減されませんか?
A

国民健康保険法施行令には、該当する世帯の平等割を市区町村が算定するときの基準として書かれています。申請の要否や通知書での表示は市区町村により異なる可能性があるため、移行後の最初の通知書を見て、分からなければ窓口に確認してください。

Q残る家族が2人以上いる世帯でも、平等割は軽くなりますか?
A

施行令の条文は、特定世帯・特定継続世帯を「当該世帯に他の被保険者がいない場合に限る」と定めています。75歳になった人が抜けた後に国民健康保険の被保険者が2人以上残る世帯は、この軽減の対象にならない書き方です。

Q介護分の保険料の平等割も軽くなりますか?
A

施行令の条文で特定世帯・特定継続世帯の定めがあるのは、基礎賦課額(医療分)、後期高齢者支援金等賦課額(支援金分)、子ども・子育て支援納付金賦課額(子ども・子育て支援金分)の平等割です。介護納付金賦課額の平等割の規定には、この定めがありません。

この記事について

一般的な制度の説明であり、個別の保険料の金額や軽減の適用可否の判断は行っていません。正確な取り扱いは、お住まいの市区町村の国民健康保険の窓口にご確認ください。
確認日: 2026-10-12。出典:e-Gov法令検索「国民健康保険法施行令」第29条の7(一次資料・出典一覧参照)。