75歳以上の運転免許更新の手続と免許返納

高齢者講習・認知機能検査・運転技能検査の対象と内容、自主返納と運転経歴証明書を、警察庁の公式ページの記載で整理します。

75歳以上の免許更新では、高齢者講習(2時間)に加えて、認知機能検査が全員に、運転技能検査が一定の違反歴がある人に課されます(警察庁の案内による)。後期高齢者医療の対象になる75歳は、免許更新の手続が重くなる年齢とも重なります。各手続の対象と内容を順に確認します。

高齢者講習(70歳以上)

高齢者講習は、70歳以上の人が免許を更新するときに受ける講習です。時間は2時間で、講義30分、運転適性検査器材による指導30分(動体視力・夜間視力・視野の検査)、実車指導60分で構成されます。

認知機能検査(75歳以上)

更新期間が満了する日の年齢が75歳以上の人が対象です。普段の運転頻度に関係なく、受けていないと更新できません。満了日の6か月前から受けることができ、対象者には満了日の6か月前までに警察から通知が届きます。

検査は、記憶力を見る「手がかり再生」と、年月日・曜日・時間を答える「時間の見当識」の2項目です。結果は「認知症のおそれがある」「おそれがない」のどちらかで、書面で通知されます。

「おそれがある」と判定された場合

警察から連絡があり、臨時適性検査を受けるか、診断書の提出を命じられて、医師の診断を受けます。認知症と診断された場合は、聴聞などを経て免許の取消しまたは効力停止になります。判定の結果だけで直ちに取り消されるわけではありません。

検査を受けなくてよい場合

更新期間満了日前の6か月以内に臨時適性検査を受けた人、診断書提出命令で診断書を出した人、認知症に該当する疑いがない旨の医師の診断書などを出した人は、認知機能検査の受検義務が免除されます。

運転技能検査(違反歴がある75歳以上)

75歳以上で、一定の違反歴がある人だけが対象です。合格しないと更新できません。違反歴は、有効期間満了日の直前の誕生日の160日前(期間前更新は申請日)からさかのぼって3年間に、次の違反があったかどうかで見ます。

検査は実際にコースで普通自動車を運転し、100点満点の減点方式です。第一種免許は70点以上、第二種免許は80点以上で合格です。

免許の自主返納と運転経歴証明書

運転が不要になった人や、加齢で運転に不安を感じる人は、申請して免許を自主返納(全部取消し)できます。免許の停止・取消しなどの行政処分中の人などは返納できません。

自主返納した人と、更新せず失効した人は、運転経歴証明書の交付を受けられます。返納後・失効後5年以内が目安で、交通違反などで免許取消しになった人は交付されません。平成24年4月1日以降に交付された運転経歴証明書は、運転免許証に代わる公的な本人確認書類として使えます。大型免許だけを取り消して普通免許を残す一部返納では、交付されません。

費用・予約・案内先の確認

高齢者講習の受講料と、運転経歴証明書の交付手数料は、警察庁の案内に金額の記載がなく、実施機関や都道府県ごとに確認する必要があります。申請場所・受付時間・必要書類も、各都道府県警察の運転免許センターなどに問い合わせるよう警察庁が案内しています。このページでは、金額や受付の詳細は載せていません。

3つの手続を受ける順序や、予約の方法も、警察庁のページには示されていないため、通知書や都道府県警察の案内で確かめてください。

出典

警察庁「運転免許の更新等運転免許に関する諸手続について」とその配下の認知機能検査・運転技能検査・運転免許の自主返納の各ページ、高齢運転者対策の概要資料(確認日 2026-10-07)。各都道府県警察の連絡先は、警察庁の都道府県警察本部リンクから開けます。免許の可否や認知症の判断は、警察と医師が行うもので、このページでは判断しません。